「導関数とは?」「微分係数とは?」
微分積分の問題を解いていくにあたって、基礎の基礎にあたる部分を解説していきます!
導関数と微分係数は定義が似ておりごっちゃにされやすい部分ですが、定数なのか関数なのかという大きな違いがあります。
違いを明確にしながら進めていきましょう。
導関数
\(y=f(x)\) の 導関数 \(f'(x)\) は、
\(f'(x)=\displaystyle\lim_{h \to 0} \displaystyle\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\)
導関数の \(x\)(変数) に何かしらの値(定数)を入れると微分係数が得られます。
導関数を簡単に求める公式
「定義を用いて導関数を求めなさい。」などの指定がない限りは以下の公式が便利です。
\(f(x)=x^a\) の導関数は、\(f'(x)=ax^{a-1}\)
微分係数
\(y=f(x)\) 上の \(x=a\) における微分係数 \(f'(a)\) は、
\(f'(x)=\displaystyle\lim_{h \to 0} \displaystyle\frac{f(a+h)-f(a)}{h}\)
導関数と微分係数(問題)
(1) 関数 \(f(x)=2x^3+3x^2-8x\) について、\(x=-2\) における微分係数を求めよ。
(2) \(2\) 次関数 \(f(x)\) が次の条件を満たすとき、\(f(x)\) を求めよ。
\(f(1)=-3\), \(f'(1)=-1\), \(f'(0)=3\)
(3) \(2\) 次関数 \(f(x)=x^2+ax+b\) が \(2f(x)=(x+1)f'(x)+6\) を満たすとき、定数 \(a\), \(b\) の値を求めよ。
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解説
(1)
\(f(x)=x^a\) の導関数は、\(f'(x)=ax^{a-1}\)
\(f(x)=2x^3+3x^2-8x\)
\(f'(x)=6x^2+6x-8\)
\(f'(-2)=6\cdot (-2)^2+6\cdot (-2)-8\)
\(=4\)
(2)
求めたい \(2\) 次関数を \(f(x)=ax^2+bx+c\) とおくと、
\(f'(x)=2ax+b\) と表せる。
\(f(1)=-3\) より
\(f(1)=a+b+c=-3\) \(\cdots\) ①
\(f'(1)=-1\) より
\(f'(1)=2a+b=-1\) \(\cdots\) ②
\(f'(0)=3\) より
\(f'(0)=b=3\) \(\cdots\) ③
①, ②, ③ の連立方程式を解く。
③ より \(b=3\)
\(b=3\) を ② に代入すると、
\(a=-2\)
\(a=-2\), \(b=3\) を ① に代入すると、\(c=-4\)
よって、\(f(x)=-2x^2+3x-4\)
(3) \(2\) 次関数 \(f(x)=x^2+ax+b\) が \(2f(x)=(x+1)f'(x)+6\) を満たすとき、定数 \(a\), \(b\) の値を求めよ。
\(f(x)=x^2+ax+b\)
\(f'(x)=2x+a\)
\(2f(x)=(x+1)f'(x)+6\)
\(2(x^2+ax+b)=(x+1)(2x+a)+6\)
\(2x^2+2ax+2b=2x^2+ax+2x+a+6\)
\(2x^2+2ax+2b=2x^2+(a+2)x+a+6\)
\(2a=a+2\) \(\cdots\) ①
\(2b=a+6\) \(\cdots\) ②
① より \(a=2\)
② より \(b=4\)
おわりに
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
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