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数学は非常に難しい科目です。
学校の授業や塾の授業だけだと足りないという方も多くいるのではないでしょうか?そんな方に向けて、なるべく途中式を飛ばさずに丁寧に解説をしたブログとなっています。

高校数学/公務員試験頻出問題の解説や学習に役立つTipsだったり、モチベを上げてくれるような記事も書いていきますので、ぜひ読んでくださいね!

【複素数と方程式】『剰余の定理』公式とその証明と例題

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「\(p\) を \(q\) で割るときの商を \(a\), 余りを \(r\) 」とすると、

 \(p=aq+r\) (\(0\leq r<q\))

と表すことができます。

目次

剰余とは

剰余とは、「割り算の余り」のことです。

剰余の例(整数)

\(17\) を \(3\) で割ると、\(17=3\times 5+2\) なので 余りは \(2\) 

「\(p\) を \(q\) で割るときの商を \(a\), 余りを \(r\) 」とすると、\(p=aq+r\) (\(0\leq r<q\)) と表すことができます。

多項式の場合も同様に考えることができます。

剰余の例(多項式)

\(x^2+3x+1\) を \(x-2\) で割ると、\(x^2+3x+1=(x-2)(x+5)+11\) なので 余りは \(11\) 

「\(p(x)\) を \(q(x)\) で割るときの商を \(a(x)\), 余りを \(r(x)\)」とすると、\(p(x)=a(x)q(x)+r(x)\) (\(r\) の次数は \(q\) の次数より小さい) と表すことができます。

剰余の定理の意味

剰余の定理とは、多項式 \(P(x)\) を \((x-a)\) で割った余りは \(P(a)\) になるというものです。

例題

\(P(x)=x^2+5x-3\) を \(x-2\) で割った余りを求めなさい。

解答

剰余の定理より \(a=2\) とすると、

\(P(x)\) を \(x-2\) で割った余りは \(P(2)\) であることがわかる

よって、余りは、

\(P(2)=2^2+5\cdot 2-3=11\)

剰余の定理のおかげで、多項式同士の割り算をしなくても \(P(2)\) の計算をするだけで余りを求めることができました。

剰余の定理の証明

剰余の定理とは、多項式 \(P(x)\) を \((x-a)\) で割った余りは \(P(a)\) になるというものです。

こちらの証明をしていきます。

証明

多項式 \(P(x)\) を\(x-a\) で割ったときの商を \(Q(x)\) 余りを \(R\) とおくと、

\(P(x)=(x-a)Q(x)+R\)

この等式に \(x=a\) を代入すると、\(P(a)=R\) となる。

よって、 多項式 \(P(x)\) を \((x-a)\) で割った余りは \(P(a)\) になる

公式をただ覚えるのではなく、導出の過程が重要なのでしっかりと理解しておきましょう。

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その他の例題

ax+b で割った余り

\(P(x)\) を \(ax+b\) で割った余りは \(P\left(-\displaystyle\frac{b}{a}\right)\) になります。

例題

\(P(x)=x^4\) を \(2x-1\) で割ったときの余りを求めなさい。

解答

\(P\left(\displaystyle\frac{1}{2}\right)=\displaystyle\frac{1}{16}\)

二次式で割る場合

例題

\(P(x)=x^4+x\) を \(x^2-3x+2\) で割ったときの余りを求めなさい。

解答

余りは一次式になることに注意して商を \(Q(x)\), 余りを \(ax+b\) とおくと、

\(x^4+x=(x^2-3x+2)Q(x)+ax+b\)

ここで、\(x^2-3x+2=(x-1)(x-2)\) より \(x^2-3x+2=0\) の解が \(x=1\), \(2\) であるので、両辺に \(x=1\), \(2\) をそれぞれ代入すると、

\(x=1\) のとき、\(2=a+b\) \(\cdots\) ①

\(x=2\) のとき、\(18=2a+b\) \(\cdots\) ②

② \(-\) ① より \(16=a\)、① に代入すると \(b=-14\)

よって、\(16a-14\)

重解の場合

例題

\(f(x)=x^{10}\) を \((x-1)^2\) で割った余りを求めなさい。

解答

余りが一次式になることに注意して、商を \(Q(x)\)、余りを \(ax+b\) とおくと、

\(x^{10}=(x-1)^2Q(x)+ax+b\)

両辺に \(x=1\) を代入すると、\(1=a+b\) を得る。

これだけでは情報が足りないので、両辺を \(x\) で微分してから \(x=1\) を代入すると、

\(10x^9=2(x-1)Q(x)+(x-1)^2Q'(x)+a\)

\(10=a\)

を得る。よって、余りは \(10x-9\)

注意)積の微分公式 \((pq)’=p’q+pq’\) を使用しています。

剰余の定理を用いた応用問題

問題

整式 \(P(x)\) を \(x+1\) で割ると余りが \(-2\), \(x^2-3x+2\) で割ると余りが \(-3x+7\) であるという。このとき、\(P(x)\) を\((x+1)(x-1)(x-2)\) で割った余りを求めなさい。

解答

\(P(x)\) を \((x+1)(x-1)(x-2)\) で割ったときの商を \(Q(x)\), 余りを \(ax^2+bx+c\) とすると、次の等式が成り立つ。

\(P(x)=(x+1)(x-1)(x-2)Q(x)+ax^2+bx+c\) \(\cdots\) ①

ここで、\(P(x)\) を \(x+1\) で割ると余りは \(-2\) であるので \(P(-1)=-2\) \(\cdots\) ②

また、\(P(x)\) を \(x^2-3x+2\) すなわち \((x-1)(x-2)\) で割るときの商を \(Q_1(x)\) とすると、\(P(x)=(x-1)(x-2)Q_1(x)-3x+7\)

ゆえに、\(P(1)=4\) \(\cdots\) ③, \(P(2)=1\) \(\cdots\) ④

①, ② より \(a-b+c=-2\) \(\cdots\) ②’
①, ③ より \(a+b+c=4\) \(\cdots\) ③’
①, ④ より \(4a+2b+c=1\) \(\cdots\) ④’

②’ \(-\) ③’ より \(-2b=-6\), \(b=3\)

③’ より \(a+c=1\)
④’ より \(4a+c=-5\)

\(3a=-6\), \(a=-2\)
\(c=3\)

よって、\(-2x^2+3x+3\)

おわりに

今回は、剰余の定理について解説してきました。

さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!

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