絶対値を含む不等式の表す領域
今回は不等式の領域の問題を解説します!
そもそも『不等式の領域』とはなにか?から話していきましょう!
\(-4\leq x \leq 2\)
と言われたら数直線での範囲を思い浮かべるでしょう。
これは文字が一つなので、直線上で表します。
今回の単元で扱う不等式の領域は、平面上で表します。
図のように、縦軸と横軸がある平面上の範囲について考える単元です。一次関数や二次関数、円の方程式などのグラフを描けることが前提条件となります。
絶対値
今回の例題には、絶対値が含まれていますので、絶対値の確認をしていきます。
絶対値 \(|a|\) とは、数直線上で、原点からの距離が \(a\) となる点
例)\(|4|\) について考えてみよう。
数直線上で、原点から \(|4|\) の距離にある点は、\(4\) と \(-4\) である。
よって、
\(|4|=4\), \(-4\)
不等式の領域の例
例①)\(-4\leq x \leq 2\)
例②)\(y>2x+1\) 直線の方程式
解説
\(x\) に値を適当に代入してみましょう。\(x=1\) のとき \(y>3\) となるので、図のように上部分となります。
例③)\(x^2+y^2<4\) 円の方程式
解説
\(x\) と \(y\) に値を適当に代入してみましょう。\((x\), \(y)=(1\), \(1)\) のとき、円の内側に位置しているので図のようになります。
※ 不等式の向きが逆になったら、示される範囲も逆になります。
絶対値を含む不等式の表す領域(問題)
次の不等式の表す領域を図示せよ。
\(|x+2y|\leq 6\)
答案の例
\(x+2y\) を \(A\) とおく。
\(|A|\leq 6\)
\(-6\leq A\leq 6\)
\(-6\leq x+2y \leq 6\)
\(-6\leq x+2y \leq 6\) を分解して見てみると、
\(-6\leq x+2y\), \(x+2y\leq 6\)
よって、
\(y\geq -\displaystyle\frac{1}{2}x-3\)
\(y\leq -\displaystyle\frac{1}{2}x+3\)
したがって、
解説
STEP1 絶対値の中を文字に置いて、計算しやすい形にする。
\(x+2y\) を \(A\) とおく。
\(|A|\leq 6\)
\(-6\leq A\leq 6\)
\(-6\leq x+2y \leq 6\)
\(-6\leq x+2y \leq 6\) を分解して見てみると、
\(-6\leq x+2y\), \(x+2y\leq 6\)
STEP2 それぞれの不等式を計算する。
\(-6\leq x+2y\) について
\(x+2y \geq -6\)
\(2y\geq -x-6\)
\(y\geq -\displaystyle\frac{1}{2}x-3\)
\(x+2y\leq 6\) について
\(2y\leq -x+6\)
\(y\leq -\displaystyle\frac{1}{2}x+3\)
\(y\geq -\displaystyle\frac{1}{2}x-3\) と \(y\leq -\displaystyle\frac{1}{2}x+3\) それぞれを図にする。
したがって、青い範囲と緑の範囲の共通部分は、
おわりに
今回は、不等式の領域の問題を解説しました。
不等式の図示の部分がよくわからないという方はいつでもご連絡ください。
さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!
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