メニュー
yu-to
管理者
本ブログを運営しているyu-toと申します。

統計学に関する記事を基礎、応用、実践に分けて投稿していきます。
高校数学に関する記事も多く投稿しているので、イチから学びたい社会人にもおすすめです。
カテゴリー

【命題】『背理法』背理法を用いた証明問題

  • URLをコピーしました!
目次

背理法を用いた証明

今回は、背理法を用いた証明問題です。

証明問題は苦手な方が多いと思います。しかし、高校数学の証明問題は細かいことは気にせずに、最初のうちはパターン化して覚えてしまうのが意外と近道な場合があります。パターン化させて機械的に解いていると、知らないうちに理解できているものです。

背理法
ある命題 \(X\) に対し、\(X\) が成り立たないと仮定して、矛盾を導くことにより、\(X\) が成り立つことを示す証明法のことをいう。

背理法の例
「〜である」   →「〜でない」と仮定する。
「無理数である。」→「有理数である。」と仮定する。
「\(=\)」     →「\(\neq\)」と仮定する。

背理法の問題

\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は無理数であることを証明せよ。ただし、\(\sqrt{7}\) は無理数であることは知られているものとする。

答案の例

\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は有理数であると仮定する。

\(\sqrt{5}+\sqrt{7}=r\)とおく。

\begin{eqnarray} \sqrt{5}&=&r-\sqrt{7}\\  5&=&r^2-2r\sqrt{7}+7\\  2r\sqrt{7}&=&r^2+2\\  \sqrt{7}&=&\displaystyle\frac{r^2+2}{2r} \end{eqnarray}

\(r\) は有理数より、\(2r\) と \(r^2+2\) も共に有理数となる。

よって、\(\displaystyle\frac{r^2+2}{2r}\) は有理数となり、左辺の \(\sqrt{7}\) も有理数となる。

これは \(\sqrt{7}\) が無理数であることに矛盾する。したがって、\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は無理数である。

解説

題意が成り立たないと仮定する。

つまり、「\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は無理数でない(有理数である)」と仮定する。

与式を文字に置く

\(\sqrt{5}+\sqrt{7}=r\) とおく。

\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は有理数であると仮定しているので、\(r\) も有理数

 \(\sqrt{5}=r-\sqrt{7}\)

両辺を2乘すると、

 \(5=r^2-2r\sqrt{7}+7\)

 \(2r\sqrt{7}=r^2+2\)

 \(\sqrt{7}=\displaystyle\frac{r^2+2}{2r}\)

矛盾を見つける。

 \(\sqrt{7}=\displaystyle\frac{r^2+2}{2r}\) について

\(r\) は有理数より、\(2r\) と \(r^2+2\) も共に有理数となる。

よって、\(\displaystyle\frac{r^2+2}{2r}\)は有理数となり、左辺の \(\sqrt{7}\) も有理数となる。

これは \(\sqrt{7}\) が無理数であることに矛盾する。

※ 問題文に「 \(\sqrt{7}\) は無理数である」ということは明記されている。

したがって、\(\sqrt{5}+\sqrt{7}\) は無理数である。

おわりに

今回は、背理法を用いた証明問題でした。

証明問題は難しいですが、細かいことは考えずに、

 「無理数もしくは有理数が含まれた証明問題には背理法を使用する。」

とパターン化させてしまっても良いかもしれません。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

  • 大学受験数学で困っている方
  • 公務員試験の数学で困っている方
  • 統計学(統計検定)の勉強で困っている方

個人家庭教師やってるので、ぜひコメントやXでご連絡ください。(Xはこちら

私自身、数学に関して順風満帆に理解できてきたわけではありませんでした。

周りを見渡せば数学の天才がゴロゴロいて、そんな人たちに比べれば私は足元にも及びませんでした。

だからこそ、わからない、理解できない方の気持ちを少しはわかってあげられると自負しております。

数学に困っている方の一助になれれば幸いです。

ご連絡お待ちしております。

  • URLをコピーしました!

質問や感想はコメントへ!

コメントする

CAPTCHA


目次