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統計学に関する記事を基礎、応用、実践に分けて投稿していきます。
高校数学に関する記事も多く投稿しているので、イチから学びたい社会人にもおすすめです。
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【二次関数】二次関数の決定

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目次

方針が立てにくい問題は、情報を区切って考えよう

今回は、 \(2\) 次関数のグラフの決定について解説していきます。

基本的にどの問題もそうですが、見たことのない問題が出てきた時、どこから手を付けていいのかわかりませんよね。
問題の作り方には多様性があるので、たくさん問題を解いて慣れたとしても、「その問題の解き方」ではなく、「数学的な考え方」を育てなければ意味がありません。

「考え方」という表現が難しいのですが、要は問題を区切りながら見ていき、間違ったことをしないようにちょっとずつ答えに近づけていく感覚を身に付けていけばよいのです。

では、具体的に進めていきますよ。

二次関数の決定(問題)

グラフが \(x\) 軸と \(2\) 点( \(-3,0\))( \(1,0\) )で交わり、その頂点が直線 \(y=-2x+2\) 上にある \(2\) 次関数を求めよ。

二次関数の決定(答案の例)

グラフが \(2\) 点( \(-3,0\))( \(1,0\) )を通っていることから、求めるグラフは、\(y=a(x+3)(x-1)\)となる。

\(y=a(x+3)(x-1)\)
\(=a(x^2+2x-3)\)
\(=a{(x+1)^2-4}\)
\(=a(x+1)^2-4a\)

よって、このグラフの頂点は( \(-1,-4a\))となるため、直線 \(y=-2x+2\) に代入し、
  \(-4a=2+2\)
  \(-4a=4\)
  \(a=-1\)

つまり、求める \(2\) 次関数は、
 \(y=-(x+3)(x-1)\)
 \(y=-x^2-2x+3\)

二次関数の決定(解説)

まず、答案の例の最初に書いてある「\(y=a(x+3)(x-1)\)」という式について解説していきます。

これは公式?
もしかしたら、あなたの公式リストに加えておいても損はないと思いますが、ただ覚えるだけの公式は非常に忘れやすいです。このレベルであれば、簡単に導けますので、どうしてこの式が出来上がるのかを説明します。

今回求めるのは、\(2\) 次関数です。では、 \(2\) 次関数の一般式を想像してみましょう。
それはもちろん、 \(y=ax^2+bx+c\) ですね。( \(a,b,c\) は定数であり、 \(a \neq 0\))
※ \(a\) が \(0\) になると、 \(x^2\) の項がなくなってしまい、 \(2\) 次関数ではなくなってしまいますね。

このグラフが、 \(2\) 点( \(-3,0\))( \(1,0\) )を通っているわけですから、代入してみます。

\(0=9a-3b+c \cdots ①\)
\(0=a+b+c \cdots ②\)

ここで、①から②を引くことにより、
  \(0=8a-4b \longrightarrow b=2a\)
この結果を②に代入すると、 \(0=a+2a+c \longrightarrow c=-3a\)

これらを\(y=ax^2+bx+c\)に代入することで、
  \(y=ax^2+2ax-3a\)
  \(y=a(x^2+2x-3)\)
  \(y=a(x+3)(x-1)\)
という式が導けます。この式を導くために使ってみた数学的な考え方は、主に以下の \(3\) つです。

①求めるものが \(2\) 次関数だったので、ひとまず \(2\) 次関数の一般式( \(y=ax^2+bx+c\))を想定してみた。
②座標が与えられていたので、代入してみた。
③わからない文字が \(3\) つ含まれている式に対し、方程式が \(2\) 本しか出てこなかったので、 \(3\) つすべてを具体的な数字で出すことは不可能。しかし、 \(1\) つの文字が残った形でなら、残りの \(2\) つの文字を表せる。

③が少し難しいので、上で実際に行ったものに当てはめてみますね。

\(y=ax^2+bx+c\) という式に文字は \(5\) つ。ここに \(x\) と \(y\) を代入すると残りの文字は \(3\) つ。よって方程式は \(3\) 本必要なのですが、
 \(0=9a-3b+c\)
 \(0=a+b+c\)
という \(2\) 本しかないですね。これにより、
  \(b=2a\)
  \(c=-3a\)
のように、 \(a\) が含まれている状態でなら \(b\) と \(c\) を表せるということです。

具体的な数が出てこなかった時、どうしてもこれでは無理だと思いがちですよね。
その考え方を変えることが、数学の解き方が見えてくることにつながります。

話を戻しましょう。
\(2\) 点( \(-3,0\))( \(1,0\) )を通る \(2\) 次関数が \(y=a(x+3)(x-1)\) であることがわかりました。あとは \(a\) の値を求めれば終了です。しかし、ここで焦らないことです。直接 \(a\) を求めようとすると、止まってしまうことが多いです。

まず、問題文に書いてある情報をすべて使い切るように動きましょう。それでもなお \(a\) の正体がわからなければ、一度立ち止まって考えてみましょう。
あと使っていない情報は、上記のグラフの頂点が \(y=-2x+2\) 上にあるということです。なので、頂点を求めて代入してみます。

\(y=a(x+3)(x-1)\)
\(=a(x^2+2x-3)\)
\(=a{(x+1)^2-4}\)
\(=a(x+1)^2-4a\)

よって、このグラフの頂点は( \(-1,-4a\))となるため、直線 \(y=-2x+2\) に代入し、
  \(-4a=2+2\)
  \(-4a=4\)
  \(a=-1\)

残った情報を処理していくと、 \(a\) の値を求めることにつながりましたね。
これにより、\(y=a(x+3)(x-1)\)に \(a\) の値を代入して、
 \(y=-(x+3)(x-1)\)
 \(y=-x^2-2x+3\)

数学は、特定の値を直接求めようとすると、やり方がわからずに止まってしまったり、やり方に気付いても具体的な数が出てこなくて先に進めなかったりします。
問題文に書いてある情報をすべて処理していけば、おのずと答えが出てくるのです。
そういう意識で解いてみると、数学が解きやすくなるかもしれませんね。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

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私自身、数学に関して順風満帆に理解できてきたわけではありませんでした。

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