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【整数の性質】『約数と倍数』約数の個数

自然数 \(M\) の約数の個数を求めるためには、まず、自然数 \(M\) を素因数分解します。

 \(M=a^x\cdot b^y\cdot c^z\)

という形に素因数分解できたとしましょう。すると、自然数 \(M\) の約数の個数は、

 \((x+1)(y+1)(z+1)\)

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データアナリストへの道

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約数の個数

今回はある整数には約数がいくつあるかという問題を解説していきます。極論を言ってしまえば、一つひとつ割り切れる整数を探していけばいいだけの話なのですが、数が大きくなればなるほど、そのやり方は通用できなくなります。

また、この手の問題はやり方(解き方)が固定化されていて、覚えてしまえば比較的簡単に解けるのですが、解き方の仕組みをしっかり理解しておかないと応用が利きません。

ということで、解き方に加えて、仕組みも詳しく解説していきます。

約数の個数の問題

次の問いに答えなさい。

( \(1\) ) \(18\) の約数をすべて求めなさい。

( \(2\) ) \(1400\) の正の約数の個数を求めなさい。

答案の例

( \(1\) )

\(18\) は \(1\) 、\(2\) 、\(3\) 、\(6\) 、\(9\) 、\(18\) で割り切ることができる。

また、負の数でも同様に割り切ることができるため、

\(\pm 1\)、\(\pm 2\) 、\(\pm 3\) 、\(\pm 6\) 、\(\pm 9\) 、\(\pm 18\)

( \(2\) )

まず \(1400\) を素因数分解し、\(1400=2^3 \times 5^2 \times 7\)

よって、約数の個数は、\(4 \times 3 \times 2=24\) 個

解説

( \(1\) )

\(18\) は比較的小さい数なので、さほど苦労せずに約数を見つけることができるでしょう。

注意すべき点としては、負の数も含まれるということを忘れない部分ですかね。

この記事で主に取り扱いたいのは次の( \(2\) )です。

( \(2\) )

先程の \(18\) と違い、今回はかなり数が大きいですね。ここまでになると、自力で約数を見つけることはかなり厳しいでしょう。

一般的に約数の個数を求める公式というものがありますが、公式化して覚える必要もなく理解できる仕組みですので、この記事で詳しく解説していきます。

まず \(1400\) を素因数分解してみましょう。

\(1400=2^3 \times 5^2 \times 7\)

\(1400\) が \(2\) と \(5\) と \(7\) の積で表されるということは、これらの \(3\) 数で割り切れることはわかるかと思います。

そして、\(2 \times 2\) や \(5 \times 5\) も、素因数分解の結果に含まれているため、割り切れることになります。

こういった数をもれなく見つけるためにはどうすればいいのでしょうか?

\(1400\) が \(2\) と \(5\) と \(7\) の何乗かの積で表されるということは、これらを任意の数だけ組み合わせれば、 \(1400\) の約数を作ることができるという点に気付けるかということです。

例えば先程の \(2 \times 2\) 、すなわち \(2^2\) であれば、 \(2\) を \(2\) 個、 \(5\) を \(0\) 個、 \(7\) を \(0\) 個組み合わせてできていますね。つまり、\(2^2\) \(\times\) \(5^0\) \(\times\) \(7^0\) が約数の一つになるということです。

他にも、例えば \(2^2 \times 5 \times 7\) であれば、 \(2\) を \(2\) 個、 \(5\) を \(1\) 個、 \(7\) を \(1\) 個組み合わせてできていますね。つまり、\(2^2\) \(\times\) \(5^1\) \(\times\) \(7^1\) が約数の一つになるということです。

つまり、一般的に

\(2^〇 \times 5^△ \times 7^□\)

という式の〇、△、□に何か数を代入することで、 \(1400\) の約数を作れるわけです。

\(1400\) は \(2^3 \times 5^2 \times 7\) ですから、〇は「\(0 \leq 〇 \leq 3\)」、△は「\(0 \leq 〇 \leq 2\)」、□は「\(0 \leq 〇 \leq 1\)」の範囲の整数を取ることができることになります。

これにより、〇には \(4\) 通り、△には \(3\) 通り、□には \(2\) 通りの整数が入るので、

\(4 \times 3 \times 2=24\)

通りの約数が存在することになります。なぜこれらを積の形で計算しているかは、確率の考えを利用しています。

簡潔に説明すると、

〇に \(4\) 通りのどれかの整数を入れる

かつ、△に \(3\) 通りのどれかの整数を入れる

かつ、□に \(2\) 通りのどれかの整数を入れる

というような思考だからです。詳しくは確率のページで説明していますので、そちらを参考にしてください。

最初に行った素因数分解の結果と最後の計算過程を見比べると、

\(2\)\(^3\) \(\times 5\)\(^2\) \(\times 7\)\(^1\)  ※わかりやすくするために、あえて \(7^1\) と表記しています。

\(4 \times 3 \times 2\)

となり、下の式は、上の式の色付けされている指数の部分に \(+1\) した数を掛け合わせた式になっていますね。

よって、形式的に覚えようとすると、

「 \(x^a \times y^b \times z^c \times \cdots\) の約数の個数は、 \((a+1)(b+1)(c+1) \cdots\) 」

のようになるのですが、公式のみを覚えることは知識としては非常にもろいので、仕組みを理解した上で公式を使いこなしていきましょう。

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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