\(y=x\sin x\) のグラフ
今回は、\(x\sin x\) のグラフを解説します。
ほとんどのグラフは、微分法を使用し増減を調べることによって描くことができます。しかし、今回の式は微分法だけでは手がかりが少なくグラフを描くことができません。特殊な考え方をするので入試本番で突然出てきて焦ることのないように対策しておきましょう。
サインのグラフ
\(y=\sin\theta\) のグラフ
① \(-1\leq \theta \leq 1\)
② \(x=0\), \(\pi\), \(2\pi\), \(\cdots\) のとき、\(y=0\)
③ \(x=\frac{1}{2}\pi\), \(\frac{5}{2}\pi\), \(\cdots\) のとき、\(y=1\)
④ \(x=\frac{3}{2}\pi\), \(\frac{7}{2}\pi\), \(\cdots\) のとき、\(y=-1\)
以上のことに気をつけて、グラフを描くと、
微分法を用いたグラフの描き方
\(y=f(x)\) のグラフ
① \(f'(x)\)(導関数)を求める。
② \(f'(x)=0\) のときの \(x\) を計算する。
③ 増減表を書く。
④ 増減表をもとにグラフを描く。
\(f'(a)\) は \(x=a\) における接線の傾きを表します。接戦の傾き具合によってグラフを描いていくのが、微分法を用いたグラフの描き方です。
問題
\(f(x)=x\sin x\) のグラフを描きなさい。
解説
\(f'(x)=\sin x+x\cos x\) となり、\(f'(x)=0\) を考えると、
\(\sin x+x\cos x=0\)
\(x\cos x=-\sin x\)
\(=-\displaystyle\frac{\sin x}{\cos x}\)
\(=-\tan x\)
\(g(x)=x\) と \(g(x)=-\tan x\) とおくと、\(x=\displaystyle\frac{\pi}{2}+n\pi\) (\(n=1,2,3\cdots\))
\(n\) を大きくするほど近づきますが、厳密に与えられる極値は \(x=0\) のみです。
次に、原点を通る接線を考えます。接点 \((a\), \(a\sin a)\) とおくと、
\(y-a\sin a=f'(x)(x-a)\)
原点を通るので、
\(0-a\sin a=(\sin a+a\cos a)(-a)\)
\(0=-a^2\cos a\) となり、接点は \(a=0\), \(a=\displaystyle\frac{\pi}{2}+n\pi\)
よって、\(n\) が偶数の時は \(y=x\)、\(n\) が奇数の時は \(y=-x\) が接線となる。
また、\(f(x)=x\sin x\) において、
\(f(\frac{\pi}{2})=\frac{\pi}{2}\)
\(f(\frac{3}{2}\pi)=-\frac{3}{2}\pi\)
\(f(\frac{5}{2}\pi)=\frac{5}{2}\pi\)
\(\cdots\) であることに気をつけると、
おわりに
今回は、微分法では増減が見えてこない関数のグラフを描いてみました。
さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!
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