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10代の少女が発見?!三角法を用いたピタゴラスの定理の証明

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ピタゴラスの定理

 \(a^2+b^2=c^2\)

「直角三角形の \(3\) 辺の長さのうち \(2\) 辺がわかっていれば残りの \(1\) 辺の長さを計算できる」というもので、日本では一般的には中学で学習する非常に重要な定理です。

ピタゴラスの定理の証明方法は様々ありますが、今回は「三角法」を用いて行う証明方法を紹介します。

アメリカ数学会に対して、ルイジアナ州ニューオリンズ出身の \(10\) 代の少女であるカルシア・ジョンソン氏とネキヤ・ジャクソン氏の \(2\) 人がプレゼンを行いピタゴラスの定理の新しい照明を示しました。その証明方法がこれまで不可能とされてきた「三角法」を用いた証明方法であったことが話題となってようです。

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目次

三角法を用いたピタゴラスの定理の証明

直角三角形において、各辺を \(a\), \(b\), \(c\) とおく。また、\(a\neq b\) とする。

さらに、辺 \(b\) と \(c\) の間の角度を \(\alpha\), 辺 \(a\) と \(c\) の間の角度を \(\beta\) としています。

図のように、三角形を組み合わせていく。最初の \(2\) つの三角形の下にくっついている \(3\) 番目の赤い三角形の斜辺を \(x\) とおくと、

 \(x=\displaystyle\frac{2a}{\sin\beta}\)

となり、\(1\) 番目と \(2\) 番目の三角形における三角比

 \(\sin\alpha=\cos\beta=\displaystyle\frac{a}{c}\) \(\cdots\) ①

 \(\cos\alpha=\sin\beta=\displaystyle\frac{b}{c}\) \(\cdots\) ②

を用いることにより、

 \(x=\displaystyle\frac{2ac}{b}\)

と表すことができる。

このとき、辺 \(A\) の長さは、初項 \(\frac{2ac}{b}\), 公比 \(\frac{a^2}{b^2}\) の等比級数の和となり、以下のように示すことができます。

 \(A=\displaystyle\frac{2ac}{b(1-\frac{a^2}{b^2})}=\frac{2abc}{b^2-a^2}\) \(\cdots\) ③

また、直線 \(C\) も同様に初項 \(\frac{2a^2c}{b^2}\) と公比 \(\frac{a^2}{b^2}\) を持つ等比級数であり、以下のように示されます。

 \(C=c+\displaystyle\frac{2a^2c}{b^2(1-\frac{a^2}{b^2})}\)

  \(=c(1+\displaystyle\frac{2a^2}{b^2-a^2})\)

  \(=\displaystyle\frac{c(b^2+a^2)}{b^2-a^2}\) \(\cdots\) ④

③, ④より

\(\displaystyle\frac{A}{C}=\frac{2abc}{b^2-a^2}\cdot \frac{b^2-a^2}{c(b^2+a^2)}\)

 \(=\displaystyle\frac{2ab}{a^2+b^2}\)

ここで、直角三角形が連なった大きな三角形に正弦定理を適用させると、

 \(\displaystyle\frac{A}{\sin2\alpha}=\frac{C}{\sin(\alpha+\beta)}\)

 \(\displaystyle\frac{A}{\sin2\alpha}=C\)

 \(\displaystyle\frac{A}{C}=\sin2\alpha\)

であることがわかります。

最後に、最初の \(2\) つの直角三角形をくっつけた二等辺三角形に対して正弦定理を用いると、

 \(\displaystyle\frac{2a}{\sin2\alpha}=\frac{c}{\sin\beta}\)

 \(\displaystyle\frac{2a}{\frac{2ab}{a^2+b^2}}=\frac{c}{\frac{b}{c}}\)

 \(\displaystyle\frac{1}{a^2+b^2}=\frac{1}{c^2}\)

よって、ピタゴラスの定理の \(a^2+b^2=c^2\) が示されます。

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おわりに

Hacker Newsでもこの証明について話題になっており、「この証明は三角形の辺の比率としてサインやコサインが存在すると仮定しているのみで、三角法を使用する、というフレーズは誤解を招く表現です」と指摘する意見がある一方で、「従来はサインの法則を証明に使用できないという信念があり、そのためピタゴラスの定理を三角法、ないしサインやコサインを用いて証明するのは不可能だと考えられてきました。これが打破されたため、創造的で予想外の証明だと言われたと考えられます」とジョンソン氏とジャクソン氏の証明の何が画期的だったかを説明するコメントもありました。

また、数学会にはあまり例がない南部出身のアフリカ系アメリカ人の少女2人による証明ということが驚きを呼んだことについて、社会的背景によって学問が阻害されるべきではないといった意見を含む議論が交わされるほか、「彼女らの証明は素晴らしい業績であるのは間違いないが、マクナルティ氏の記事では、彼女たちが有名な私立高校に通っているということに触れていません。この業績について『学問に届きにくいエリアからの達成』というようなストーリーを語るには問題があると思います」とする意見も寄せられています。

色々なコメントが寄せられていますが、彼女らは評価されるために新たな証明方法を導き出したのでしょうか?単純に数学の問題に興味を持ち、自らその問題に取り組むために思考を巡らせた結果なんだと思います。周りがどれだけ評価しようが、彼女らが得た達成感は変わらないでしょうし、これこそが学生が数学を学ぶ意義だと感じました。

さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!

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